この時期の山の地面は、不思議…。落ち葉の中から、突然現れるものがいろいろ…。
今回は、先日まで影も形もなかった大きめのスミレを見つけました。たぶん、
スミレサイシン(菫細辛、学名:Viola vaginata、スミレ科スミレ属、多年草)ではないかと…。名前は葉がウスバサイシンに似ているからだそう。この近くでウスバサイシンも見つけており、葉の感じは確かに似ています。日陰好きのスミレのようで、薄暗い木の下のあちこちに、ぽつぽつ咲いていました。
すくっと伸びた15cmくらいのスミレ…。地上茎のないスミレなので、すっきり見えます。花も2cm以上あり、ふつうのスミレより大きいです。

葉も大きく、端が少し縮れているのは、まだ展開中だから…。葉が出てから花が咲くのではなく、葉の展開が遅いようです。

花をアップで見るとこんな感じ。距は短くて太いです。

葉は薄くてしっとりした感じです。ウスバサイシンの葉と手触りも似てます。これは花の咲かない小さな株なのか、葉が小さめです。

スミレサイシンは、北海道南部から本州の主に日本海側に分布するそうですが、このへんにも生えるということで…。根が太く、トロロのように擦って食べたり、紙漉きの糊にしたり、湿布にしたりと、いろいろに利用できるみたいですが、掘ってみませんでした…。ウスバサイシンの根は辛いので、細辛なのですが、スミレサイシンの根は辛くはないらしいです。
近所にはキクザキイチゲやカタクリなどもあるのですが、ほかに、こんな植物も葉を広げていました。左はヤブレガサ、右はウバユリの葉ではないかと…。小さい葉はチャルメルソウです。
それにしても、なんで、サイシンスミレ、じゃなくて、スミレサイシン、なんだろ…。スミレじゃないみたいな名前ですよね? スミレサイシンの仲間は、ブロともさんのこちらの記事でもご覧いただけます。
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