梅雨明け間近と思われる晴天の朝、散歩道で
オトギリソウ(弟切草、学名:Hypericum erectum、オトギリソウ科オトギリソウ属 、多年生植物)が咲いていました。
去年はコゴメバオトギリをオトギリソウかな?と思ったりしたのですが、今年のこの花は、たぶん、間違いなく?オトギリソウかと…w 直径1.5~2cmほどの黄色い5弁の花です。雄しべがたくさんあって、ちらちらして、なかなか、きれいです。花弁や萼、葉などに黒い線や点があるのは、この花の特徴…。

オトギリソウの名前の由来については、江戸中期(1718年刊)の百科事典、「和漢三才図会」(第九十四之末)の弟切草の項の以下のような話がよく知られています。
花山帝(在位984~986年)の御世に、晴頼という鷹飼いの技に精通したものがおり、鷹が傷つくと、薬草を塗って治していた。この薬の名を人が尋ねても、秘密にしていた。それを、弟が洩らした。晴頼は激怒し、弟を切った。以来、この鷹の傷薬が知られるところとなり、弟切草と呼ばれた…。(原文漢文)
ということでした。あちこち検索すると、この時飛んだ弟の血が、弟切草の花弁の黒い線といわれる、とか、葉の黒い点といわれる、とか解説があり、そんなところにひっかかって、「和漢三才図会」を見てみたのですが、血痕云々という記述はありませんでした。
アップで見てみると、雌しべの花柱は3つあって、その先は赤…。雄しべはというと、先端に黒い点があるものが多数、これも花弁の黒点と同じもの? この赤と黒のほうが、飛んだ血痕のイメージに近いような気が少し…。

黒点がある、葉の表と裏…。この点については「葉の表面に褐色の油点が見られるが、これはヒペリシンという光作用性物質で、これを摂取した後に日光に当たると皮膚炎や浮腫を生じる」(wiki)そうで、鷹に限らず、人間の薬にもなるオトギリソウですが、使い方は慎重に…ですね。

路傍に咲いているオトギリソウは、名前の由来とは関係なさげな、かわいい花…。40cmほどの草丈でした。

なお、「和漢三才図会」は、島根大学付属図書館の
Shimane University Library Digital Archiveでちら見しました。
ネットでこういう資料も手軽に見られるのは、とても便利ですね。関連記事:
→
オトギリソウ(で、いいのかな?)
Comment
そうそう、ゲームがあったみたいですね。
こういう話って、話として受ける要素があるのでしょうねw
実際のところはわかりませんが…。
オトギリソウは仲間を集めてみたいですw
ちょっとドタバタしていて、まとまりがつかなくなってしまいました。
今週から、ついに夏みたいな感じですw
30度超える日はほどんどなかったんだけど、暑くなりました…。
頭もボー。
おひさしぶりです。
オトギリソウってこんな花が咲くのですね。
随分以前に【弟切草】ってゲームがあったけど、実際にそんな花があるとは知りませんでしたわ。
オトギリソウの名前の由来も、おどろおどろしくて夏にぴったり?
オトギリソウも皆さん似ていて、最初からお手上げ状態で・・・。
こんな風にあまりじっくり見てこなかったのもあり、
初めて聞くお話が沢山でした。
黒い点々がこんなにいたる所にあったんですね。
こりゃルーペが要りそうですね(^_^;)